この世は仮の世界 – この世の成功が実は失敗になりうるパラドックス

王道スピリチュアル
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この世の成功者が、”本当の”成功から遠ざかってしまうという残念な事実

当サイトでは、繰り返し、「現象界(この世)の成功と実在界(あの世)の成功をリンクさせる」ということを主張しています。

*参考記事:「現象界での成功と実在界での成功をLINKさせる

その考え方でいけば、すでにこの世で一定の成功を収めている人は、あとは、実在界的な成功(真理スピリチュアル的観点から見た成功)へと接続すればいいだけなのだから、先へ進んでいるんだな、という見方ができそうですね。

ところが。

私が観察している限りでは、真逆であって、むしろ、「この世で成功を収めることが、かえって、真理スピリチュアル的成功から遠ざかってしまう傾向がある」という印象です。

そして、この世(現象界)が仮の世界であり、あの世(実在界)が本当の住処であるならば、あの世(実在界)の価値観から見た成功が本当の成功であるということ。

逆に言えば、真理スピリチュアル的成功から遠ざかってしまったことは「失敗であった」ということになります。

この逆説は、いつの時代でも、いまこの瞬間でも、繰り返しあちこちで(もしかしたら、今のあなたに)起きていることでもあります。

まあ、「真理スピリチュアルなんて言ったって…」と思われるかもしれませんが、

あなたが物質的成功を選ぶか、呪術スピリチュアル的成功を選ぶか、あるいは、真理スピリチュアルに基づいた成功を選ぶか、これは、好むと好まざるとにかかわらず、「賭け」になります

*参考記事:真理スピリチュアルと呪術スピリチュアルの違い

そして、その「賭け」は、数年・数十年後に、この世を去った時に、判定が明らかになります。実在世界の判定は、物理的法則に一致していますので、1ミリたりとも過つことはないんですね。

この世で成功すると本当の成功から遠ざかってしまう理由

これは私が考えるに、以下の流れだと思います。

  • この世で成功していると、それ自体に幸福感・充足感があるので、あえて別の価値観を求める気持ちになりにくい
  • したがって、真理スピリチュアル的価値観などに興味も湧かない
  • 接触があっても、「今の自分の成功」を否定されるような気がして、つい、見て見ぬふりをしてしまう

ここで言う「この世の成功」とは、「スピリチュアル起業をして成功した人」も含まれます。

*参考記事:スピリチュアルを仕事にする、起業する際に絶対に注意すべきこと

スピリチュアル業界は市場がものすごく大きいですし、価格(正価)があって無きがごとしなので、マーケティングが上手い人であれば、あるいはルックスが良くて芸能人売りができてしまう人であれば、びっくりするほどの成功を収めることができるんですね。

そして、周りからもチヤホヤされるので、もう、「この成功で良いんだ」「いまさら、真理スピリチュアルから接触があっても、聞く耳持てない」ということになります。

あるいは、うっすらと「このままでいいのかな?」と思ったとしても、やっぱり今の成功を手放すのが惜しくて、見て見ぬふりをしてしまうんですね。

神様は沈黙していない

遠藤周作に『沈黙』という本があります。

沈黙

この本はいかようにも読めますが、一読後の感想としては、「この世の苦難に対して、なぜ神様は沈黙されているのだろうか。救いの手を伸ばさないのだろうか。あるいは、信仰についても報われない」ということであると思います。

これは人間心としては、ある意味、感じても当然の疑問ではありますが。

本当のことを言うと、神様は沈黙どころか、ものすごく饒舌である、というのが真実です。

本当に謙虚に、こころの目を澄ませていれば、あちらにもこちらにも蜘蛛の糸が垂れているのが見えるはずなんです。

天使たちも、あの世で羽根を生やしてフワフワ飛んで遊んでいるわけじゃないんですね。

神格をもった方も、天使たちも、天使候補生たちも、繰り返しくり返しこの地上に肉体を持って生まれて、「そっちの道は危ない。こちらに来なさい」と、声を嗄らして叫んでいるのが真実です。

そして、その声に接しても、聞かないふりをしたり、見ないふりをしたり、場合によっては、嘲笑を投げかけているのが人間の悲しい姿です。

世界の四大聖人である、釈迦・キリスト・孔子・ソクラテスのうち、2人は死刑になっていますからね。

したがって、俗に、「貧・病・争」といいますが、この世の挫折のさなかにあって、「はじめて真実とは何か?」「違った価値観があるのではないか?」と、求める心が起きるというのが、通常のパターンです。

しかし、本当のことを言えば、これはまだ幸せなほうなんですね。

貧・病・争のさなかにあっては、「最悪だな」と思うかもしれませんが、そうした最悪とも思える状況の中で、実は、「最良のもの」が間近に見えることがあるからです。

幸いなるかな 心の貧しき人 天国はかれらのものである(マタイ5:1-12)

逆に、前述したように、この世で成功を収めたがゆえに、かえって真実の成功から遠ざかってしまうパターンが実に多い。すなわち、最良のものが見えなくなってしまうんです。

私は一方では、お金儲けの方法もお教えしていたこともありますが、ネオ仏法では、「お金も財産も不動産も車も名声もあの世に持っていけない。持っていけないものに執着するのは損である」と申し上げています。

この世で成功しつつ、この世の成功にとらわれない。しかして、成功の過程で得た智慧を最重視していくこと、智慧の獲得こそが本当の成功であること。そして、その智慧を他者に与えるのが慈悲です。

この絶妙なバランスが、「現象界の成功と実在界の成功をLINKさせていくこと」のほんとうの意味です。

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