戦略が戦術に潰されてたまるものか! – 戦略と戦術の違いとは何か?

戦略が戦術に潰されてたまるものか!

「戦略が戦術に潰されてたまるものか!」というセリフは、アニメの「コードギアス反逆のルルーシュ」の主人公ルルーシュが発した言葉です。

「コードギアス反逆のルルーシュ」は一見するとSFロボットアニメに分類されそうですが、ピカレスクロマンに溢れたきわめて示唆に富んだ作品だと思います。

主人公のルルーシュは身体的には弱いものの、ずば抜けた頭脳の持ち主で反政府組織の指揮官となります。対して、ライバル(親友でもある)のスザクは逆に圧倒的な身体能力をもって政府側に付きます。

ある時、ルルーシュがその高い戦略性で反政府軍を勝利目前まで持って行った時に、スザクが単騎で特攻。戦況が覆されそうになります。その時に、ルルーシュが発した言葉が、タイトルの「戦略が戦術に潰されてたまるものか!」なのです。

他、ランスロットに追い詰められたルルーシュが脱出の際に発した言葉に「戦術的勝利なんかいくらでもくれてやる」というのがあります。

これらの言葉からは、少なくとも、「戦術よりは戦略のほうが上位にある、上位概念である」というルルーシュの信念が伺えますね。

目次

戦略と戦術の違いとは?

戦略とは狭義には、戦争に勝つための総合的・長期的な計略のことを指します。対して、戦術とは戦略を達成するための個々の具体的な方策を指します。

そこから敷衍して、戦争に限らず、企業経営やスポーツの試合の運びについても使われるようになりました。

戦略が大局的な視野に立った方策であるのに対し、戦術はその方策を達成するための具体的な施策であるのです。

なので、戦略と戦術の違いは、超大まかに言えば。

  • 戦略:目的(に関するもの)
  • 戦術:手段(に関するもの)

と簡略化できそうです。

戦略と戦術の具体例

戦略と戦術は戦争の場面以外でも、私たちの仕事や日常生活にも応用が効きます。

ひいては、(当サイトで取り上げるくらいですから)「真理の獲得とその実践」にも大きく関わってくるのです。
*この点については後述いたします。

たとえば、旅行に出かけることを例に挙げてみましょう。

旅行へ出かける、というのが戦略(目的)です。そして、旅行先にたとえば「軽井沢」を選ぶ、というのが戦術(手段)にあたります。

  • 戦略:旅行へ行く(目的に関わる)
  • 戦術:軽井沢を選んだ(手段に関わる)

この場合、仮に何らかの事情で「軽井沢という選択肢は避けることになった」という事態が発生しても、他に「北海道を選ぶ」など、戦術レベルではいくらでも代替が効くことになります。代替が効くということは、戦略は達成可能であると言うことです。

この例で言っても、「戦略は戦術の上位概念である」ということが分かるでしょう。

戦術レベルで頓挫しても、戦略が動かなければ、他に代替の戦術を見つけることができるのです。

まさに、「戦術的勝利なんかいくらでもくれてやる」です。

戦略と戦術の重層性

ここから敷衍して、「そもそも何のために旅行へ行くのか?」と考えてみると、「それは、休息のためである」などの”目的”が想定されます。

そうすると、

  • 戦略:休息をする(目的)
  • 戦術:旅行へ行く(手段)

といったふうに、「旅行へ行く」というのは、「休息をする」という概念から見れば”戦術”にあたるが、「軽井沢を選ぶ」という方策から見れば”戦略”にあたる、と考えることができますね。

このように、戦略と戦術というのは、重層的に捉えることができるのです。

この戦略と戦術の重層性をずっと辿っていくとどうなるか?

この旅行の例でいけば、そもそも、何のために休息が必要なのか?

休息のさらに上の上位概念を探ってみると、たとえば、それは「英気を養うためだ」という”目的”を想定することができます。

  • 戦略:英気を養う(目的)
  • 戦術:休息をする(手段)

という図式です。

さて、それでは、何のために「英気を養う」のでしょうか?

それは、ひとつには、「よりよく仕事を成すため」ということが挙げられるでしょう。

  • 戦略:よりよく仕事を成すため(目的)
  • 戦術:英気を養う(手段)

さらに、なぜ、「よりよくせ仕事を成す」ことが必要であるかと言うと、それは「生きるため」「よりよく生きる」と言うことができます。

  • 戦略:生きる(目的)
  • 戦術:よりよく仕事をなす(手段)

ここまでで、私たちが”生物”としての最上位概念としての「生きる」というところに辿り着きました。

イチ生物としては「生きる」ということが最上位戦略と位置付けることができるでしょう。

そして、「人生の意味とミッション」へ

ただ、当サイトで繰り返し申し上げているように、私たちは単に「生まれて、生きて、死ぬ」を繰り返しているわけではありません。

「生きる」には「何のために生きるのか」という、より上位の目的、上位概念があるのです。

それは一言で言えば、「人生の意味とミッション」に関わってきます。

ここのところが、巷(ちまた)の自己啓発本などでは欠落しているのですね。

検索でこの記事に辿り着かれた方には驚きかもしれませんが、私たち人間の本質は魂であり、現世と来世を貫いて、永遠の生命の流れのなかにあります。

人生も1回限りではなく、繰り返し、輪廻転生をして”霊性進化”の過程にあるのです。

ですので、生まれてくること、生きることには明確な目的があります。今回の記事の趣旨に沿って言い直せば、「生きるには明確な”戦略”がある」ということになります。

それでは、生きる目的(意味/戦略)とは何か?私たちは何のために生まれてくるのか?

言葉を変えれば、「人生の意味とミッションは何か」ということになりますが、それは、「智慧の獲得と慈悲の実践」にあるのです。一言で、「霊性進化」と言い換えても良いです。

「え?なぜ、そう言い切れる?」と思われた方はぜひ下記の参考記事をお読みください。

*参考記事:人生の意味とミッションとは? – 最勝の成功理論を明かします

ここでは、そのことを前提に話を進めて参ります。

そうすると、

  • 戦略:霊性進化(人生の意味とミッション)
  • 戦術:(今回の人生を)生きる

という、図式が成立します。

繰り返します。

  • 戦略:霊性進化(目的)
  • 戦術:生きる(手段)

なのです。

霊性進化こそが最高の戦略であり、私たちが地上に生まれ、生きていくことは戦術にあたるのです。

そして、霊性進化とは、「人生の意味とミッション」であり、それは

  • 人生の意味:(新たな)智慧の獲得
  • 人生のミッション:慈悲の実践

ということになります。

なんと、「旅行へ行く」は、ここまで辿ることができるのですね。旅行に限らず、あらゆる営みが霊性進化に関わってくるのです。

また、たとえば、私は将棋を指すことが趣味です。これは純粋な楽しみでもあるのですので、ひとつには、

  • 戦略:趣味(レクリエーション)
  • 戦術:将棋を指す

ということになりますが、一方では、

  • 目的:戦略・戦術的思考を養うため
  • 手段:将棋を指す

という、別の目的(戦略)を想定することができます。

つまり、戦略というのは上述したように縦軸的に辿っていくことも可能ですが、この例のように横軸的に横断が可能なのです。複数の戦略を同時達成することもできる、ということですね。

さて、このように考えていくと、生活や仕事、趣味・・・あらゆる人生の局面を「霊性進化」という人間の最高の”戦略”に結びつけていくことができます。

このように意識することによって、「単なるレクリエーションも無駄な時間にならなくて済む」「いつも霊性進化へ資していくことができる」というメリットが出てくるのです。

さらに、「神的実在の摂理」へ

さて、人間のあらゆる営みは”霊性進化”という最高の戦略に結びつけられることは上述いたしました。

では、なぜ、霊性進化をしなければならないのか?ということをさらに突き詰めて考えてみましょう。

そうすると、そこではもはや人間の領域を飛び越えて、神的実在の摂理まで辿り着くのです。

神的実在、かんたんに”神仏”と呼んでもいいですが、究極の一者、究極の真実在/真理そのものです。

神的実在という”絶対者”は自身のうちに私たち人間や動植物などの”相対的な”個物を創造することによって。自らを生成・発展のダイナミクスのうちに置いたのです。

相対があると、そこに一時的な”矛盾”が生じますが、その矛盾もやがては弁証法的に、より上位の概念へと止揚されていきます。そこに付加価値が生じるわけですね。

神的実在内部において付加価値が生じたということは、神的実在そのものも生成・発展した、と考えることができます。これが宇宙創造の目的なのです。いわば、真の意味での究極の”戦略”です。

  • 戦略:神的実在は自らを生成・発展させようとした
  • 戦術:神的実在は自らのうちに個物を創造した

こういう図式が成り立ちます。

この項目ははじめて当サイトの記事を読む方にとってはかなり飛躍しているように感じられるでしょう。

ルルーシュの「戦略が戦術に潰されてたまるものか!」というセリフから遥かに離れた地点まで来てしまいました。笑

もしこうしたスピリチュアリティにも興味がおありであれば、ぜひ下記の参考記事をご参照ください。

*参考記事:ワンネス、仏教、宇宙。そしてネオ仏法の悟りへ

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