レムリア文明、レムリア大陸という名前は存在していなかった
「燐光のレムリア」というゲームがヒットしたからかどうか分かりません(関係ないですか?)が、アトランティスやムーに続いて、レムリア文明をもとにしたヒーリング(レムリアンヒーリング)なども流行っているようです。
が、
”レムリア”という文明や大陸の名前はおそらく、古代においても存在しなかった確率のほうが高いんです。
なぜというに、、
もともと、”レムリア”という名称がどこから来ているのか調べてみると、アフリカのマダカスカル島に”レムール”というキツネザルがいるんですね。
ところが、レムールは、東南アジアに至るまでのインド洋に、近種の化石が発見されていることから、5000万年以前に巨大な大陸・文明が存在していたのではないかと、学問的に類推されたところから始まっています。
つまり、レムリアという名前はレムールというキツネザルの名前を元に、19世紀以降に作られた学術名なんです。
*現在では、レムリア大陸説は学問的にも存在が疑われています。
したがって、もしインド洋上に超古代文明が存在していたとしても、それはおそらく”レムリア文明”ではなく、別の名前であったはずです。
そういうわけで、レムリアン・ヒーリングを施術することができる、と主張されるスピリチュアリストに、「それでは、レムリア文明の本当の名前を教えてください」と聞いてみたいのです。
ヒーリングができるくらいなら、文明・大陸の名前くらいはご存知のはずなので。
なので、疑わしいと思ったら、あなたもそのように聞いてみるといいですね、「本当の大陸名・文明の名前は何だったのですか?」と。
そうした古代文明の存在を頭から否定するつもりはありませんし、プラトンなども著作で言及しているアトランティス大陸・アトランティス文明はおそらく存在していただろうと、僕も思っています。
古代文明信仰はあまり意味がない理由
ただ、僕はそもそも、古代文明信仰はあまり意味がないと思っています。その理由を挙げてみますね。
理由①古代文明の霊界はもはや存在していない
仏教で”色即是空 空即是色”という言葉がありまして、これはいろいろに説明することが可能ですが、一番簡単な説明としては、この世とあの世のエネルギーが循環しているという考え方です。
つまり、霊的パワーが集まるとこの世の世界にも現象化して現れることがあるし、逆にこの世の出来事が霊界に影響を及ぼすケースもあります。
- 空(霊的エネルギーが)即是(すなわち)色(物質化して現象化する)
- 色(物質エネルギーは)即是(すなわち)空(等量の霊的エネルギーに還元される)
ということです。
これは、パワー(エネルギー)が次元をまたいで変換されたということなので、パワー(エネルギー)の総量は一定である、という「エネルギー保存の法則」にも一致してくることにもなります。
前置きが長くなりましたが、
こうしたエネルギー保存の法則に照らし合わせると、この世において文明が消滅した場合は、該当する霊界も消滅することになります。
スピリチュアル的に僕が見ている限りでは、そうした古代文明の霊人たちは、(該当の霊界が消滅してしまったので)、地上に再度・再々度生まれて、また新しい文明圏の神様になっていると思われます。
ただし、相当に上級の神々(如来クラス)であるならば、いまだに超古代文明の意識が残っているケースはあるでしょうね。
ただ、菩薩(天使)クラスの霊格では、地上で転生輪廻を繰り返しているうちに、記憶が上書きされていって、そうした上級の神々の意識にはついていけず、新しい文明の神々のもとで働いているはずです。
そうすると、「部下不在」ということになりますので、その上級の神々(如来)にしても新しい文明の個性で指導したほうが多くの人を導けるので良い、あえて古代文明の意識はあまり使う必要がない、という判断になります。
理由②個人の魂の記憶が上書きされている
これは上で少し説明してしまいましたが。
通常人(人界)〜天使(菩薩界)クラスの魂であれば、数百年に一度は、地上に生まれ変わってくることになります。
地上に生まれ変わってくるのは、その人の魂エネルギーの全てではなく、一部が生まれ変わってくることになりますが、そうした転生輪廻を繰り返していると、”一巡、二巡”してしまって、魂の記憶は上書きされていくことになります。
相当な霊能力をお持ちの方であれば、上書きされた記憶の奥の奥まで読み込むことも不可能ではないかもしれません。
が、そもそも、そこまで歴史と記憶を遡る必要性があるのか?という観点がありますね。
心の傾向性・クセというのは、やはり、直近の転生輪廻のほうが影響が強いので、そうした魂のカルマなどを霊視するにしても、ここ数百年くらいの転生の記憶を読み込んでいくほうが良い情報が取れるんです。
したがって、一万年以上まで遡って魂の履歴を見ても(見れる人はいるかもしれませんが、難しいと思いますよ…)、労多くして実り少ないということになってしまいます。
もっとも、アトランティスの話しをする人に限って、なぜか、直近(ここ数百年〜千年くらい)の話が抜け落ちていることがほとんどで、これは、言葉はアレですが、やはり”趣味の領域”に入っていて、おそらく霊能力ではないと思います。
あるいは、霊人に指導を受けているにしても、その霊人が何らかの方便で「アトランティス人」を名乗っている、という可能性はあるかもしれません。
*この場合は、唯物論を砕く方便の一種だと思います。
しかし、たいていはスピリチュアリストの、メサイア・コンプレックスに起因していると思いますね…。指導している霊人もたいていは本物の(?)レムリア人というより、魔法界の住人だと思われます。
参考記事:「メサイア・コンプレックスと、スピリチュアルカウンセラーの過去世認定」
いずれにしても、レムリアとかアトランティスとかムーとか、ロマンをかき立てる面はありますし、それが本物のスピリチュアルへ目覚める一助になることはあると思うのですが、あまり深入りしすぎるのもまた別の世界(覇道スピリチュアル)へ行ってしまうことになりますので、注意した方がいいですね。