アカシックレコードの危険性を明かす – アカシックリーディングが不可能な理由

アカシックレコード 危険性

アカシックレコード/アカシックリーディングってスピリチュアル業界ではけっこう有名ですよね。

カタカナ文字の羅列が多いスピリチュアルですが、その中でもひときわ格好良く、名称を聞いただけで惹かれてしまいそうです。

ただ、私の霊的洞察力をもとに結論を先に申し上げますが、「アカシックレコードに一般の人がアクセスするのは不可能」です。つまり、「アカシックリーディングは成立しない」ということです。

以下、「アカシックレコード、アカシックリーディングとは何か?」ということも含めて、なぜ不可能と言えるのか、を解説してみたいと思います。

目次

アカシックレコードとは何か?

アカシックレコードはかんたんに言えば、「宇宙の図書館」

アカシックレコードとは、別名「宇宙の図書館」とも呼ばれていまして、人類の創生以来のすべての記憶・情報・想念・歴史が網羅されているデータバンクのようなものです。

*生命の書、記録の間、集合意識など、世界のさまざまな地域・文化で違った名前で呼ばれてきていました。

データバンクですので、もちろん、アカシックレコード自体に危険性があるわけではありません。

原理的には、このデータバンク(記録層・概念)へアクセスして読み取ることができれば、自分や対象者の過去現在未来を知ることができるというわけです。

そのアカシックレコードにアクセスして読み取りを行うことを「アカシックリーディング」と言うのですね。

そして、アカシックレコードに記されている内容が不本意なものであった場合は、「書き換えをすればいい、そうすれば運命は変わる」と言っているところもあるようです。

*アカシックレコードは、「アカシャ年代記」「アーカシャ記録」「アカシアの記録」などとも呼ばれることがあります

アカシックリーディングの起源 – 神智学・人智学、エドガー・ケイシー

アカシックレコードという言葉は、神智学のブラヴァツキー夫人、あるいは、同協会に所属していたことがある人智学の創始者・ルドルフ・シュタイナーが初めて使ったとされています。

実は、アカシックリーディングに限らず、近年のスピリチュアリズム(スピリチュアリティ)というのは元をたどれば神智学が淵源のことが多いのです。

*参考書籍:『現代オカルトの根源-霊性進化論の光と闇』(大田俊寛著)

現代オカルトの根源

神智学そのものも、さまざまな宗教・オカルティズムを集大成して体系化しようとした試みですが、その神智学から、近年のニューエイジ運動、精神世界、スピリチュリズム、新宗教が枝分かれしてきた、と言っても過言ではないくらいです。

その神智学のあとに、米国の心霊治療家であるエドガー・ケイシーが催眠療法時にアクセスしている領域を「アカシックレコード」と呼んだことから一気に有名になった、という経緯があります。

エドガー・ケイシーは「メスリズム」という催眠療法で潜在意識にアクセスしつつ、過去世(ケイシーは輪廻転生があるということを前提としています)を含めた病気の原因を突き止め、被験者を治癒していたのですね。

その後、米国のニューエイジムーブメントでアカシックレコードの概念が採り上げられていった、という流れだと思います。

アカシックレコードの怪しさはどこにあるか?

「アカシックレコード」定義にずれがある

問題の一つは、神智学・人智学で提唱されていたアカシックレコードと、エドガー・ケイシーが採用したアカシックレコードの定義に微妙な違いがあるということです。

ユングの深層心理学の図で見ると分かりやすいかと思いますので、図をチェックしてみましょう。

集合的無意識

図の通り、ユングは表面意識(顕在意識)の深層、潜在意識(変性意識)の領域に「個人的無意識」、さらにその奥に「集合的無意識」を措定しました。集合的無意識は「普遍的無意識」とも呼ばれています。

オリジナルの神智学では、アカシックレコードは、ユングの言う「集合的無意識」を対象としていることは明らかです。なにせ、「宇宙の図書館」ですからね。

一方、エドガー・ケイシーがアカシックレコードと呼んだものは被験者の過去世ですので、ユングで言えば、あくまで、「個人的無意識」が対象になっていることが分かります。

ここのところが、現代のアカシックリーディングでも混同されているように思われます。

「アカシックレコードなんて誰にでも簡単にアクセスできる」というのは嘘

対象者(自分を含む)の過去世、未来世を読み取る力は、仏教では「三明(さんみょう)」と呼ばれています。文字通り、過去・現在・未来の3つを明らかにする能力ということです。

これは釈尊が菩提樹下で大悟したときに、手に入れた能力です。

仏教では、釈尊に限らず、阿羅漢(アラカン)の悟りを得れば、この三明が身につくとされています。

問題なのは、この「阿羅漢」になるにはかなりの修行が必要だということです。

阿羅漢

先ほどの、ユングの話にからめれば、「個人的無意識」を読み取る能力でさえ、ちょこちょこと講習を受けたくらいでは身につくものではないのです。「言霊の力を使う」とか「補助ツールを使う」などと馬鹿馬鹿しいことを書いているサイトもあります。

釈尊ですら、6年の苦行の果てに三明の悟りを得ているのです。

ましてや、本来のアカシックレコード、これは「集合的無意識」に属するアカシャ年代記ですね、これを読み取る能力というのは、仏陀やイエスなどの仏界か、もしくは菩薩界でも最上段階の住人にしてはじめて身につくものだと思われます。

*参考記事:霊格の段階(魂のレベル・階層)一覧と霊格を上げるための公式とは?

世に言う「アカシックリーダー」の誰が、仏陀やイエス並みの認識力を得ていると主張することができるでしょうか?

あるいは、個人的無意識の領域に絞ったとしても、阿羅漢の悟りなどかんたんに手に入るものではないのです。

個人的に、アカシックリーダーと自称している人にもお会いしたことがありますが、リーディングしているのではなく、単に直感といいますか、「当てずっぽう」で発言していることがすぐに分かりました。

これがアカシックリーダーの正体です。

なので、結論的には、「アカシックリーディングというのは、ほとんど全部、嘘、知識の悪用である」という判断になります。ましてや、アカシックレコードを書き換えるなどは不可能です。

*個人的無意識については、深い内省により、使命に気づいたり上書きをすることは可能です。ただ、これにしても、何かの神秘力で勝手にできるものではありません。あくまで、主体性が原則となっております。

「アカシックレコードなんてそんな大げさなものではない」「アカシックレコードカードを使って遊びの延長で気楽になってみましょう」などと書いてあるサイトもありますが、全然、的外れです。「アカシックレコードは神聖で大げさなもの」なのです。

心の調整なくして瞑想に入るのは危険

それから、アカシックリーディングについては、「とにかくアカシックレコードにアクセスする」というところに関心が集まりがちですが、潜在意識層にアクセスするということは、これは実質的に瞑想状態に入るということなのですね。

順序として、

  1. 心を無にする
  2. 真っ黒な鏡をイメージする
  3. 知りたいことを質問する

というステップを書いているサイトもありますが、そもそも「心を無にする」というところから始めるのは非常に危険なのです。

心理学で言うところの潜在意識というのは、実は霊界とニアリーイコールなのです。

それで、心の調律をしないで潜在意識(霊界)にアクセスすると、今の自分の心境と波動の近い霊存在を引き寄せてしまうことになります。

この世に生きていると、さまざまな悩みや苦しみがありますので、そうしたものを整理整頓しないで、「心を無」にしてしまうと、やはり、悩みや苦しみを抱えた霊存在、すなわち悪霊と同調することになります。

これがいわゆる、「憑依現象」です。

憑依現象

憑依の原理や対策については、下記の記事にまとめてありますので、参考になさってください。

*参考記事:憑依現象の本当の意味とは? – 特徴、見分け方、対策まとめ記事

とにかく、アカシックリーディングには、アクセスする以前の「心の調律」が説かれていないのが最大の問題なのです。ここのところが、アカシックレコードの危険性の最大ポイントです。

それから、催眠療法(ヒプノセラピー)、夢判断などにも同様の危険性があります。これらも潜在意識に関わっているからです、

夢についてはどうしようもないと思われるかもしれませんが、やはり、睡眠に入る前に、かんたんでも良いので一日を振り返って、心を正し、神仏(神的実在)と導通するような心境にするのがベターです。

悪夢を見がちな方はぜひ試してみてください。

スピリチュアルには、「真理スピリチュアル」と「呪術スピリチュアル」がある

現代のスピリチュアル(スピリチュアリティ)には、アカシックレコードに限らず、お洒落っぽいカタカナで引き込もうとする「呪術スピリチュアル」がかなりあります。

この世の物理次元を超えた霊的次元の世界があるということを主張しているところには一定の功績があることは認めますが、しかし、呪術スピリチュアルは真に人を幸福へ導く道ではありません。

外部から神秘的なパワーを引っ張ってきて、現世の自己の幸福感(金運アップなど)を確保しようとするのが呪術スピリチュアルの特徴です。

「スピリチュアル」と言いながら、重点が現世にあるわけです。

仏陀がいみじくも喝破したように、現世的なものはすべて無常なのです。移り変わっていきます。

無常

そうした無常なものに幸福ポイントを置いても、一時的な気休め以上のものにはなりません。

そうではなく、幸福ポイントを永遠の「実在世界」に置くことが肝要なのです。実在は実在であるがゆえに不変・普遍であり、ゆえに、幸福ポイントを置くに値するのです。

アカシックレコード商法などに騙されず、ぜひこの機会に「真理スピリチュアル」を学ぶことをお勧めいたします。

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