「レイキ」って言葉はとても有名で、誰もが一度は耳にしたことがあるのではないかと思います。私も「手かざしをしてヒーリングを行うスピリチュアルかな」くらいの認識でいました。
少し調べてみますと、
- イニシエーションを受ければ誰でもレイキができるようになる
- イニシエーションはだんだんと高額になる
- 修行不要である
などという記述を見つけて、やっぱり怪しいかな、と思った次第です。けっこう、カルト的な悪徳商法、胡散臭い感じがしますね。
レイキ(霊気/Reiki)とは何か?
WIKIによると、「レイキは、臼井甕男が始めた臼井霊気療法(臼井靈氣療法、霊気)に始まり、これが海外で独自に発展・簡略化したもの」とされています。
この創始者ご自身は、日々の修養として、「招福の秘法・万病の霊薬亅とされる五戒というものを唱えていたそうです。
五戒は仏教の有名な「五戒」とは少し違っていて、下記の5項目になっています。
- 怒るな
- 心配すな
- 感謝して
- 業をはげめ
*原文では「はけめ」 - 人に親切に
この五戒の内容としては修行論としても正当と思われますので、少なくとも初期のレイキには修行論は入っていたと言ってもいいでしょう。
たしかに、人間自身に自然治癒力があること、それから、手のひらが身体の部位の中でも霊的パワーを発しやすい部位であることは真実であると思います。
なので、上記の五戒の修養と併用すれば、一定の民間療法的効果はあったと言っても良いと思います。
レイキのどこが怪しいのか?
レイキには今では海外から逆輸入されたものなど、さまざまな流派があるようですが、各流派に共通するレイキの特徴として、望月俊孝氏が「レイキの10大特徴」を挙げております。それをチェックしてみましょう。
- トレーニングや修行・訓練が不要。
- 修行・訓練を怠っても永久にそのパワーが失われない。
- ヒーリング中に強力な注意集中が不要。
- 気を入れたり、抜いたりする必要がない。
- 相手の邪気を受けにくい。
- 時間・空間を超えた遠隔ヒーリングが身に付く。
- 他のテクニックと無理なく併用できる。
- レイキは信じようが信じまいが、必要に応じてエネルギーが流れる。
- レイキはあなたの素晴らしい本質を向上させる。
- 効果例、実践例が具体的かつ豊富。
で、下線を引いたところが、(私からみると)怪しいと思われる項目です。
ヒーリングにも修行論は必要
イエスや釈迦でさえ、修行の果てに悟りを開いています。
仏陀の6年間の苦行と、そののちの菩提樹下の悟りは有名ですよね。イエスについては宣教以前については聖書にほぼんど書き記されておりませんが、「40日40夜にわたって悪魔と対決した」とされていますので、やはりそれ以前にも霊的な修養はあったとみて良いでしょう。
なので、
- トレーニングや修行・訓練が不要。
- 修行・訓練を怠っても永久にそのパワーが失われない。
のところは明らかにおかしいです。
キリスト教系では堕天使の話などがありまして、修行を怠った結果、悪魔になる、つまり霊格が落ちるということがあることが明らかです。
霊格が落ちれば、文字通り、「霊の気」も落ちるのはお分かりだと思います。
また、「信じる」ということ、宗教では「信仰」という言葉で語られますが、これもやはり修行論の前提として必要なものです。
世界的な宗教はすべて信仰を説いています。
仏教のおいても、三帰依が必要ですし、解脱(悟りを開くこと)の初期段階として「信解脱(しんげだつ)」ということが説かれております。
*三帰依:仏法僧の三宝に帰依すること
なので、高額なセミナーや研修、イニシエーション伝授の数日で「誰でも」ヒーリングができるようになるなどということはありえません。ここまで行くと、レイキは詐欺的な領域に入っていると思われます。
レイキの創始者は五戒を唱え、唱えていただけではなく、実践して人格の向上を図っていたと思われますので、ある程度の正当性はあるように思われますが、やはり、「そのあと」がよくないというパターンですね。
邪気を受けることはある
病気はじつはかなりの割合で低級霊・動物霊の憑依が関係しています。
一般人が大物の悪魔に憑依されるなどいうことはまずありませんが、下級生物(虫など)の憑依なども含めると、病気の原因として、霊的には憑依を無視することはできません。
そして憑依を招く原因は、大きくは「心の葛藤」にあります。
表面的なネガティブ、ポジティブマインドが問題と言うよりも、心の中がさまざまな葛藤(欲望、恐れ、不安…)にさいなまれると、低級な波動を発し始め、それが身体にも影響が出てきます。
もちろん、肉体面での不摂生も病気の原因のひとつではありますが、上記の心の側面がまずはいちばん影響があると言って良いです。
心が低級な波動を発すると、霊界における同じような低級な波動をもった存在を引き寄せます。これが憑依の原理です。
*参考記事:憑依現象の本当の意味とは? – 特徴、見分け方、対策まとめ記事
現象界(この世)でも、憑依されている人や悪霊のたまり場的なところに物理的に近づいていくと、影響を受けやすくなってしまいます。
相当に悟りが高い人であればそうした邪気を跳ね返していけるのですが、そこまでいかない一般人であれば、邪気にあおられて、その人の内面の葛藤部分があぶり出され、マイナスの想念を増幅されてしまったりするのですね。
そしてその後、本格的に憑依、というコースに至ります。
なので、施術者が修行や心の調律を抜きにして、ヒーリングを行えば、非施術者からの邪気を受けることがあるのは当然なのです。
そういうわけで、上記10項目のうちの「相手の邪気を受けにくい。」というのが可怪しいということはお分かりだと思います。
そして、それどころか、施術者(レイキティーチャー)の憑依霊を非施術者に移してしまうパターンも大いにありえるでしょう。
実際、ネットで検索してみると、「レイキヒーリングを受けたら、金縛りにあった」という事例も見つけられました。
そうしたマイナスの出来事が起きても、「それは好転反応だ!」という意見も出てくるのですけどね。この「好転反応」というのも、カルト系で「言い訳」によく使われる言葉なんです。
あとは、「それはカルマの崩壊の過程だ」などという切り口もあります。
ただ、実際は「悪化しているだけ」というのが殆どです。目に見えないことなので、言われ方次第で騙されてしまうことがあります。
したがって、「レイキはやめたほうがいい」というよりも、「今すぐレイキはやめるべき」と積極的に提案したいです。
「レイキヒーラーには代償がある、副作用がある」と解説しているサイトもありますが、実際のところは、施術者/非施術者ともに代償がある…と言いますか、リスクが高すぎるということですね。
ヒーリングやエクソシストの要件とは
「手かざしなどでヒーリングをして、クライアントの体調を整える」にも、やはりこの現象界の理屈だけで発想するのは不可能なことでして、実際のところは、実在界からパワーを引っ張ってくるというのが真実です。
そして、自らがパイプ役となって、クライアントに光を手向ける(仏教的には、「廻向」と言う)というのが基本スタイルです。
高度な実在界から、光を引いてくるためには、
- 高度な実在界と波動が一致する心境が必要
- そのためには、信仰心と精進が必要
大きくはこの2点が要請されます。
精進が必要である、と言うのは、結局、高度な霊界に同調するためには、そこの住人と同等かそれに近い心の波動を発する力がないと届かない(波動が同調しない)からです。
なので、心の修行は必要ですし、また、修行の前提になる信仰心が大事、ということなのです。
したがって、レイキで検索するといろいろと目に飛び込んでくる、「誰でも1日で」とか「修行が要らない」というのは、この点からして可怪しいのですね。
レイキなどの場合、ヒーリングと称して、実際は、「お互いの憑依霊を交換しているだけ」とか、そういうケースが多いのではないかと思います。一言でいえば、これがレイキをやめたほうがいい理由なのです。
あるいは、前もどこかに書きましたが、相手の悪霊がこちらに憑いているものよりも強力である場合、怖がって退散してしまうケースがあります。
そうすると、「身体が軽くなりました!」と、一見、治ったかのようですが、実際は、より強力な悪霊のほうと縁ができてしまうパターンがあるのです。
それはたとえてみれば、「今まではチンピラに絡まれていだだけだったのが、ヤクザの親分に引き渡された」みたいな、洒落にならない状況になっていることがあります。
こうした「修行要らず」の状態で手かざしを行っても、対人間だけではなく、空間やパワーストーン、食品、飲み物などの浄化、ペットへの癒し効果などもありえません。
「いますぐあなたも!」とか「ラクに、修行要らずに!」とか、こういう呪術スピリチュアルに、騙されたり、依存するのはそろそろ止めましょう。
この現象界のことであれ、実在界のことであれ、やっぱり何でも「王道」が一番良いのです。良いだけでなく、実際はそのほうが結果も出るのが早いですし、そして継続性もあるのです。
この世のものはすべて過ぎ去っていきます。それが富であれ、名声であれ、健康であれ、何でもです。占いなどで一時的に運勢を上げたところで、自分の実力になりませんので、それも過ぎ去っていきます。
現象界(この世)と実在界(あの世)を通じて、真に自分と言えるのは「心だけ」なのです。そうであれば、心の内容を上げていくことのみが本当の意味で自分の価値を上げていくことであり、これのみが本物の成功論なのです。
過ぎ去っていくものに心執われるのを止め、過ぎ去らないもの永遠なるものに自己を賭けていきましょう。
ネオ仏法では「真理スピリチュアル」を掲げ、そうした王道の真理をさまざまな角度からご提供しております。
この記事を縁にして共に学んでいける方がまた増えていくことを願っております。
コメント
コメント一覧 (2件)
>山本裕美子様
手のひらは霊的な器官の一つでありますので、
ヒーリングやエクソシストパワーを発することができます。
ただ、おっしゃるとおり、やはり施術者の波動が問題なのです。
心を整えること、心の修行なしにそれをやれば、
マイナスのパワーを注ぎ込むだけになり、単なる憑依霊の交換だけになってしまったりします。
もう一点は、これもおっしゃるとおりですが、相手のマイナスの波動の影響を受けてしまうこともあります。
聖書を読むと、イエスは定期的に「引きこもり」しているんですよね。
これはおそらく正の霊的パワーの補充をしていたかと思われます。
いずれにせよ、「霊的パワーが出るからそれで万能」みたいな考えはかなり危険ですね。
レイキも学んだことがありますが、なぜ伝授という儀式があるのか不思議です。家族と猫と自分にしかしたことはありませんが。たしかに患部から発する響きは感じますし、手を当てると気持ちよく何かが流れていくのは感じます。ただ波長の法則から言っても、自分の波長に見合ったものを引き付けるという点で手を当てた対象からよろしくないものをもらってしまうというのはありうるのだろうなと思います。霊気の創始者はヒーラーの心の在り方として五戒というのを唱えさせました。けれど人間である以上日ごろの精進なしに透明なパイプになるのは実際無理だと思います。霊気にしろボディワークにしろ優れたヒーラーが体調を崩すのをよく目にしますし、優れた人ほど悲惨な状況に陥ったりしています。慢心とかプライドとかが餌食になりやすいせいなのでしょうか。それだけに精神修養なしにはヒーリングは自殺行為に近いのかもしれないと感じています。