スピリチュアルは市場も大きいですし、また特に女性はスピリチュアルに惹かれやすいという特性がありますので、
スピリチュアルを仕事にしている方、あるいは、これからスピリチュアルで起業してみたいという方も多いかと思います。
スピリチュアル起業にはなぜ注意が必要なのか
よく「職業に貴賎なし」と言われますね。それはその通りで、色々な職業があって、この世の生活は廻っているわけです。
しかし、それはそれとして、あの世(実在世界)の人口構造はピラミッド状になっているのですが、上にいけば行くほど、宗教家・思想家・哲学者など、広い意味でスピリチュアリストが多いのが事実なのです。
なぜ、そうなのでしょうか。
それは、私たち人間存在の本質に関わってくる問題なのです。
人間の本質は魂であり、もっと言えば、魂の中枢部分である心なのです。心=あなた、と言ってもいいくらいです。
ということは、魂や心に関わる仕事が実在界(あの世)から見て、もっとも貴重であると判断されるのは当然のことですよね。
そういう意味では、人々をスピリチュアル的に善導する。つまり人々の魂、心を善導する仕事というのは、実在界から見て、ものすごく価値のあることなのです。
ありていに言えば、スピリチュアルを仕事にすることは、天使(菩薩)になるための、エリートコースに乗ったと言ってもいいくらいです。
でも…、ということは逆に言えば、
スピリチュアルを仕事にして、その指導が間違ってしまった場合、すなわち、クライアントの魂、心を間違った方向へ導いてしまった場合、その反作用は、殺人より罪が重くなってしまうのです。
なぜというに、殺人は、この世で生存するための魂の乗り物(=肉体)を破壊する行為であり、相手の魂修行を阻害した、または周囲の人間を悲しませた、ということで、もちろんあの世での罪も重くなります。
しかし、スピリチュアル的に間違えてしまうということは、肉体という乗り物に乗っている本体の部分、すなわち、魂や心ですね。この本体部分、本質部分を腐らせてしまうということになってしまうのです。
それゆえに、まとめますと、
- 殺人→乗り物(=肉体)を壊した
- スピリチュアルでの間違い→本人(=心)を壊した
ということで、スピリチュアルで人を間違った方向へ導くことの危険性がお分かりだと思います。
いや。危険性で済むほど甘い話ではなく、地獄直行便。
しかも、修羅地獄や畜生道などのレベルではなく、さらに深い、無間地獄ということろに赴くことになります。
要は、思想犯として、他のスピリットと接触させると危険であると判断されて、地獄の最深部に隔離されるわけです。
また、ここのところが、じつは悪魔の供給源にもなっています。
スピリチュアリストに影響され、価値観を同じにしてしまった人は、無間地獄とまではいかないかもですが(影響力にもよります)、やはりストレートに天国へ還るのは難しいですね。
実際は、そうした「自分がマイナスの影響を与えてしまった人」に対する責任まで負わなければならなくなります。
そうすると、個人的な内省を終えたとしても、なかなか地獄から脱出するのが難しくなっているのが実情なのです。
スピリチュアル起業で間違えるパターン
それでは、スピリチュアルを仕事にする際に、間違えがちな2パターンをご紹介しましょう。
①思想そのものが間違っているケース
「思想・教えが間違っている」というのは、何を基準にするかというと、「主体性の原理」「心の自治の原則」のところです。
*参考記事:”マインドブロック解除”が危険で避けたほうがいい理由
この2つをチェックすれば大抵のことは見破れます。
いくつか実例を挙げてご説明しましょう。
たとえば、
- マインドブロックバスター
- 誰でも手かざしでイエスのごときヒーリングができる
- あなたが不幸なのは悪霊のせいである。除霊すれば幸せになれる
- 外部の力(星の運行や時代や宇宙やそういうもの)で、アセンションする
- 大天使の名前を騙る、あるいは、そうした存在から通信を受けていることを吹聴する
…などですかね。
1.については上に挙げた参考記事でご説明しました。
2. については、「心が上級霊に通じる修行を積んでいる」というのが前提になっているのですが、これをすっ飛ばして、なにか研修を受けただけで、ヒーリングや除霊の力を得ることができる、というところに間違いがあります。
3. については、当サイトでよく出てくる”波動エネルギー理論(波動理論)”ですね。
*参考記事:人生の意味とミッションとは? – 最勝の成功理論を明かします
たしかに悪霊の憑依で不幸感覚が強くなることはあります。それ自体は事実なのです。
けれども、それは原因としては、自らが悪霊と同じような心の波動を出しているからなのですね。だから似た者同士で引き寄せてしまう。
しかし、そこを抜きにして、とにかく「除霊!除霊!」と言っているところに誤ちがあります。
4. このアセンションを重視しているサイトもずいぶんと多く…いろんなサイトがありますよね(最近、知りました)。
でも、そうしたブログを読んでみると、「新しい◯◯の時代に入ってアセンションする」とか「宇宙時代で地球がアセンションする」とか、
そういう外部の力で、勝手に地球や人間がアセンションする、という記事が散見されます。これも当然、心の自治の原則に反しています。
「何かがきっかけで、地球人の自覚が促され、自発的にアセンションする人が増えるだろう」なら良いのです。これなら、主体性の原理に一致しています。
5. については判断が若干むずかしいです。というのも、地上の人間に対しては、上級スピリットのほうが仮の名前を名乗ることもあるから、なのです。
なので、無自覚な場合はそれほどの罪にならないかもしれません(影響の種類や度合いによる)が、確信犯的に、「大天使ミカエルや、イエス・キリストや、仏陀の通信を受けている」というのは、やはり危険ですね
イエスや仏陀の啓示を受けるには、最低でも大天使・菩薩界上段階クラスの霊格が必要です。そういう方は、数億人程度を善導するリーダーシップがありますので、そうでない場合は、勘違いか嘘をついているということになります。
また、それらの存在の生まれ変わりであるとか…、もちろん合ってれば良いのですけど、大天使・菩薩界上段階霊がそうそう居るわけはないので、たいていは間違いということになります。
堕天使の話しをよく聞くこともあると思います。
これはですね、実際に天使(菩薩)の境涯まで登りつめたのに、そこから転落していくケースがけっこう多いのです。
このように、元、天使(菩薩)であっても、地上生命をきっかけに上記の間違えを犯してしまい、転落していくケースが跡を絶ちません。
自己実現の方向が怪しいケース
この「怪しい」というのは、地獄的とまでは言えないが、あさっての方向といいますか、霊能力自慢・超能力自慢になってしまっているケースですね。
あるいはそうしたスキルをクライアントに伝授するというケース。
これは、当サイトで何度か触れている”呪術スピリチュアル”のケースです。
スピリチュアルというものを呪術的にのみ捉えてしまうケースで、実際、ほとんどのスピリチュアリストがこの罠にハマっています。
*参考記事:真理スピリチュアルと呪術スピリチュアルの違い
地獄ではないですが、天国は天国でもちょっとあさっての方向に行ってしまって、そういうスピリチュアリストは当然、メインストリーム系の天国には行かれないですし、
そうした方の価値観に染まってしまったクライアントさんも、死後、やはりそうした呪術系スピリチュアルの世界へ赴くことになりますね。
まあでもこちらのケースは、最初に挙げたものよりは可愛いと言えばそうなのですが。
それよりも問題なのは、呪術的な価値観を重視する魂になると、慢心が起きやすいというデメリットがあるのです。
その慢心が、わりあいに「パターン①の「思想そのものが間違っているケース」のほうに親和性が強くて、転落のきっかけになることがあるのですね。むしろ、こちらのほうが問題です。
いろいろ言いましたが、要は、
スピリチュアルを仕事にするならば、「真理スピリチュアルの知識と見識を得て、自分の問題くらいは自分で解決できるくらいの主体性とリーダーシップを磨いていくことを前提に、悟りの力(洞察力)でクライアントを善導する」という修行の積み重ねが必要になる、ということです。
魂のエリートコースを歩むということは、反面、それだけの責任を伴う世界であるということですね。
ちょちょっと数日、研修を受けて、「ハイ、あなたはスピリチュアリストです」なんていうのは、たいていおかしいと思って間違いがないです。
また、スピリチュアル起業する前段階にあっては、まず、真理スピリチュアリストに師事することをお勧めします。
縷縷述べてきましたが、「スピリチュアルを仕事にする」ということが、この世の”就職”とは根本的に意味合いが違っているということがお分かりになりましたでしょうか?
スピリチュアルに関わっていくとするならば、それを仕事とすると言うよりは、
まずは、ご自分の専門分野に真理知識を絡め、世の中に貢献していく、というのが多くの人にとって、智慧の獲得と慈悲の発揮を実践していく安全な道であるのです。
コメント
コメント一覧 (2件)
>山本裕美子様
ニューエイジ…懐かしいですねー。「精神世界」とかそういう言われ方もしていましたね。
スピリチュアリズムの勃興期〜80年代には、当サイトで言う「神的実在中心」なものもいくつかあったように思います。
『シルバーバーチの霊訓』などは、相当に高度な霊界から降りてきている真理だと思います。
スピリチュアル業界は、メサイア・コンプレックスがけっこうな割合で…、
インスタントに偉くなれてしまう錯覚がありますのでね。
錯覚程度で済めばいいのですが、事の重大さがみな分かっておらず、
「真っ逆さま」になっているパターンが多いように見受けられます。
それが真理であれば、もちろん集客術を駆使しても良いのですけどね…。
バシャールが来日した1980年代にはまだスピリチュアルという言葉は聞こえていなくて、ニューエイジとか言われていたころでした。チャネリングという宇宙人の霊言みたいのが日本でめちゃくちゃ流行りました。ワクワクという言葉が流行り若者は仕事をやめフリーターやプー太郎が増え、ワクワクをキーワードにしたセミナーが流行りました。2000年を少し過ぎたころ江原啓之さんがメディアに登場し、スピリチュアルということばが彼の露出度とともに一気に広まりました。彼はイギリスで伝統的な正統派スピリチュアリズムを学んできていて、高田さんのように真理スピリチュアリズムを広めようとなさって活動されていたように思えます。しかし、今や都合の良い言葉だけが本来の意味を離れ切り抜かれ、ふわっとしたスピリチュアルという言葉が独り歩きして呪術スピリチュアルが跋扈するようになっていきました。今やスピリチュアル業界とか心魂業界とかいう業界まで現れ、集客のためのノウハウなど広める人まで現れて、スピリチュアルという言葉自体が変質してしまっていることは悲しいことです。私の周囲でも職業にしている方はたくさんいらっしゃいますが、依存や責任転嫁をせずに自律して生きていけるためのお力添えをなさる方はわずかです。おおかたの人はミスリードしている。その恐ろしさと罪深さをこのメルマガで知りました。私自身この現実の中で彼らとどう向き合っていくのか答えをみつけるべく学しっかりと学ばせていただきたいと思います。