新着記事
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多神教優位論を超える新時代の”一即多神教”の考察
宗教の分類の仕方は色々ありますが、ひとつには一神教と多神教に分ける考え方があります。 一神教と多神教の違いは、文字通りと言いますか、「ひとつの神だけを信じるか、多数の神を信じるか」にあると、とりあえずは言っても良いでしょう。 *実際には、... -
哲人皇帝マルクス・アウレリウス名言集 – 『自省録』より抜粋
プラトンの理想国家、哲学者による統治が歴史上、実現したことがあります。その一つがまさに、古代ローマ五賢帝のひとり、マルクス・アウレリウス・アントニヌスによる統治です。 マルクス・アウレリウスはローマ皇帝でありながら、エピクロスなどのストア... -
三法印の究極の到達目標とは?- 三法印の発現段階と新時代の三法印
三法印については、「仏教であることの旗印」ということで、今までいくつかの記事で言及してまいりました。 仏教の旗印であるということは、すなわち、仏教が目指すもの、仏教の到達目標であると言えますね。 今回は、まずはストレートに「三法印とはそも... -
七仏通戒偈 (ダンマパダ)にみる仏教の本質 – 仏法こそが倫理の基礎
七仏通戒偈は「しちぶつつうかいげ」と読みます。 釈尊を含めた過去の七仏を通じた普遍的な仏法をを短い偈にまとめたものを言います。「仏法とは要するに、こういうことなんですよ」ということが端的に分かるようになっています。 今回はダンマパダに見ら... -
至上神(至高神、最高神)とは何か? ー「人格」を超越した「絶対無」とは
至上神は、至高神とか最高神とかいろいろな呼び方をされるときがありますが、意味的には同じことです(以下、「至上神」に統一して話を進めてまいります)。 至上神とは、かんたんに言えば、文字通り、「トップの神」ということになります。 しかし、トッ... -
ウォレスとダーウィンの進化論の違い – ダーウィンの間違いと進化論の真実を解き明かす
ダーウィンの進化論と言えば、ほぼ完全にデフォルトとなっている感があります。 ダーウィンの進化論は生物学の分野に留まらず、科学一般、社会学、心理学、歴史学…はたまた学問を超えて、世間一般の思考様式にまで影響を与えています。 宗教、とくに神の創... -
アカシックレコードの危険性を明かす – アカシックリーディングが不可能な理由
アカシックリーディングには、アクセスする以前の「心の調律」が説かれていないのが最大の問題なのです。ここのところが、アカシックレコードの危険性の最大ポイントです。心の調律をしないで潜在意識(霊界)にアクセスすると、今の自分の心境と波動の近い霊存在を引き寄せてしまうことになります。この世に生きていると、さまざまな悩みや苦しみがありますので、そうしたものを整理整頓しないで、「心を無」にしてしまうと、やはり、悩みや苦しみを抱えた霊存在、すなわち悪霊と同調することになります。 -
ヤハウェとエロヒムは別の神である – 民族神と最高神を区別したほうが良い理由
イエス・キリストの教えは愛の教えであるのに、キリスト教国に戦争が多いのはなぜだろう?と考えたことがありませんか? 政治学で分類するところの「正戦」すなわち、「防衛のためのやむを得ない戦争」であるのであればまだしも、キリスト教国は積極的に、... -
六波羅蜜と八正道の違いと共通点 – 一仏乗として同体に把握すれば良い
今回はタイトル通り、「六波羅蜜と八正道」の関係性について考察していきたいと思います。 仏教書を読むと、色々な解説がありますが、要は、 八正道:小乗(上座部)/内省的 六波羅蜜:大乗/実践的 というふうに、八正道と六波羅蜜を、小乗・大乗の対立軸... -
総願と別願 – 四弘誓願は大乗の菩薩の誓い
総願(そうがん)というのは、全ての菩薩が発するべき4つの誓願のことで、四弘誓願(しぐぜいがん)とも言われています。 一方、別願(べつがん)というのは、各々の仏菩薩がそれぞれの立場から総願とは別に立てる誓いのことを言います。 別願でよく知られ... -
スピリチュアルと宗教の違いとは? – 呪術か真理かで分類したほうが良い理由
「スピリチュアルと宗教は同じなのか?違うのか?」とあらたまって問われると、けっこう答えに窮するところがありますね。 この世を超えた超自然的なパワー(超越的な存在)を信じる、それによって幸福を追求するという意味では「同じである」と言えそうで... -
マズローの「自己超越」「至高体験」とは何か? – 自己実現と自己超越の違いについて
マズローと言えば、「欲求五段階説」を思い浮かべる人も多いでしょう。 *実際は、マズローは「欲求五段階説」という言葉は使っておらず、「欲求の階層」(欲求階層説)と言っています 人間は低次な欲求が満たさると、より高次な欲求に動かされる、という... -
宗教は怖いと思う理由とは? – 宗教を信じないほうが怖いという真実
現代の日本人にとって、「宗教が怖い」「宗教は胡散臭い」という感覚はもはやデフォルトと化した感がありますね。そして、下記の記述に見られるように実際に宗教離れが進んでいます。 2012年の国際調査によれば、日本人の31%が確信的な無神論者で、これは... -
「心の貧しい人は幸いである」は誤訳なのか? – ギリシャ原語、英訳から考えてみる
「心の貧しい人は幸いである」は、一般に「山上の垂訓」あるいは「山上の説教」と呼ばれるイエスの説法のなかの一節です。イエスの教えの中でも、もっとも有名でかつ格調が高い説法でしょう。 まずは、「山上の垂訓」全体を新約聖書(新共同訳)から引用し... -
ムハンマドはなぜ「最後の預言者」なのか? – 仏陀も預言者と言える!?
ムハンマドはイスラーム(イスラム教)においては、「最後にして最大の預言者」とされています。 クルアーン(コーラン)およびハディース(ムハンマドの言行録)の根拠は下記のとおりです。 アッラーの使徒であり、また預言者たちの封緘(ふうかん)であ... -
偶像崇拝はなぜ禁止なのか? – ユダヤ教・キリスト教・イスラム教でそれぞれ考えてみる
2001年3月、 偶像崇拝を禁じるイスラームを極端に解釈するタリバンが、世界的な仏教遺跡・バーミヤンの大仏を爆破しました。 また、2015年1月、ムハンマドの風刺画を掲載した風刺雑誌「シャルリエブド」の本社(パリ)がイスラム過激派の影響を受けた移民... -
無我と無私の違い – 実践論としては、無我=無私の理解で良い理由
無我と無私については、字面も似ていますし、無我(我が無い)、無私(私が無い)ということで、意味的にもほとんど同じに見えるでしょう。 ただ、ネットで検索すると、「無我と無私は違う」という意見が大半ですし、また、無我は仏教用語であり、無私はど... -
解脱するとどうなる? -「輪廻から抜け出す」は誤りである理由
今回は仏教および仏教学の中でも、最大級に理解ミスがあると思われる「輪廻転生と解脱」というテーマで語ってみたいと思います。 この問題は単なる「そういう解釈もありますか」というレベルの話ではなく、仏教を宗教として成立せしめているところの生命線... -
『7つの習慣』を超宗教的に読み解く – 私的成功(第1の習慣〜第3の習慣)編
今回は世界の大ベストセラー『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー著)を宗教的に(当サイトとしては”超宗教的”あるいは”真理スピリチュアル的”に)考えるとどうなるのか?について語ってみたいと思います。 *今回はまずは、第1の習慣〜第3の習慣(私... -
インシャラーとは何か? – 予定(定命)と自由意志は両立可能である
”インシャ・アッラー(イン・シャーアッラー)”とは「神の思し召しのままに」「神の御心のままに」「神が望むのであれば」「きっとそうなりますように」といった意味です。 ムスリム(イスラム教徒)が未来を語る時によく使う間投詞ですね。”インシュアラ... -
ワンネス、仏教、宇宙。そしてネオ仏法の悟りへ
ワンネス(oneness)とは、その名の通り、「ひとつであること」を意味します。 私たち一人ひとりの人間も、動植物も鉱物も、それぞれ”違い”があり個性を持っていますが、そうした相違性・分離性を超えたところに、大いなる宇宙的な意識があり、その宇宙意... -
解脱と涅槃の違い – 仏国土論としての涅槃まで見抜いていく
解脱と涅槃については、個人的には、仏教のなかで最も誤解されている概念だと思っています。 仏教書を何冊か読んでも、「解脱、涅槃とは何か、どうもスッキリと腑に落ちない」という方が多いのではないでしょうか? 上座仏教では、涅槃にほぼ近い概念で、”... -
聖道門と浄土門の意味と違い – 自力と他力を総合する絶対力とは?
仏教は基本的には、「誰でもが仏になることができる」という教えではありますが、その「仏への道」をどのように辿るか?については、大きくは、「自力と他力」があるとされています。 それぞれの意味を辞書的に調べてみると、 仏教で、悟りをひらいて仏に... -
上座部仏教(小乗仏教)と大乗仏教の違い – いかに対立は解消されるか?
異端認定で”正統”を絞り込んでくるキリスト教と違って、仏教はおおむね寛容な歴史を展開してきたと言えるでしょう。 異説が生じても論争はしますが、「まあ、それはそれで」ということで、袂(たもと)を分かっていくだけなのですね。 解釈の違いは歴史的... -
LGBTを真理スピリチュアル的に診断する – 異性愛が地球のスタンダードであることは揺るがない
近年では社会的に、LGBTあるいはLGBTQと呼ばれる、いわゆるセクシュアルマイノリティについて、「多様性を認め合おう!ジェンダー平等を!」という方向へ世論が進んでいるようです。 LGBTQとは、 L:レズビアン G:ゲイ B:バイセクシュアル T:トランスジ... -
中絶をスピリチュアル(超宗教)的に検証してみる – 堕胎は殺人に当たるのか?
英国の製薬会社ラインファーマが経口投与の人工妊娠中絶薬を日本で承認申請したとのニュースが流れてきました(2021/12/22)。 母体保護という観点からは喜ばしい流れのようですが、今後、「より、お手軽に中絶できる」ということになると、中絶・堕胎数そ... -
三法印と四法印の違い – 一切皆苦と涅槃寂静でどう違ってくるのか?
どの宗教でも、その宗教特有の特徴というものがあります。 仏教では、他の宗教(バラモン教や六師外道の教え)との違いを明確化するために、「これこそが仏教であるという印(シルシ)、旗印」として、三法印(さんぽういん)あるいは四法印(しほういん)... -
仏教とキリスト教の共通点を抽出する – “違い”を総合するネオ仏法
仏教とキリスト教というと、比較宗教学的にも違いばかりが強調されていく傾向があります。 異なる文明圏を理解するためにはそれも肝要なことですが、一方、宇宙時代を迎えるにあたり、”地球”という単位の文明を構築していくためには、違いを乗り越えたベー... -
預言者と予言者の違いとは? – 現代でも預言はあり得るか?
「予言者」と「預言者」は日本語では読みが同じですし、漢字のつくりも似ていますので、混同されやすいですが、内容的には違ったものがあるとされています。 ただ、英語では 予言、預言:prophecy 予言者、預言者:prophet と同じ綴りになっていますので、... -
”南無阿弥陀仏”と唱えるだけで救われるのは本当なのか? – 極楽往生にも段階がある
「”南無阿弥陀仏”と唱えるだけで救われるのは本当なのか?」という身も蓋もないテーマを掲げてみました。 ”南無阿弥陀仏”と唱える宗派は、浄土宗・浄土真宗・時宗などの文字通り浄土系ですね。仏教の中でも、浄土系は”信者数”では圧倒的にトップです。 葬...